KFC帰国者新長田交流会 前編
2021.10.13
ふたば国際プラザには いつも たくさんの 人が 来ます。特に、火曜日の KFC帰国者新長田交流会は とても にぎやかです。
KFC帰国者新長田交流会は 2011年から 長田で やっています。中国帰国者が 集まって 中国語で 話し、自由に 好きなことを します。
中国帰国者
1930年代から 1940年代に かけて、開拓団(畑などを して 町を つくること)として たくさんの 日本人が 中国の 東北地方へ 行きました。戦争のあと、日本と 中国は 国の 関係が なくなりました。その時、日本に 帰れなくなった 人たちが いました。その人たちは、戦争で 親をなくしたり 親と離れたり しました。だから、中国で 中国人に 育てられました。そのあと、1972年に 日本と 中国の 関係が 戻りました。1972年より あとに やっと 日本に 帰ることが できました。その日本人と 家族の人たちを 中国帰国者と いいます。
中国帰国者のことは、KFCの Webページに 書いてあるので 見てください。Webページから、交流会の パンフレットや お知らせを 見ることが できます。
→<<https://www.social-b.net/kfc/katudou/kikokusya.html>>
交流会には たくさんの 中国帰国者が 参加します。帰国者の 皆さんは 神戸市と 明石市の 間にある 明舞団地や、長田区、兵庫区、西宮市、加古川市、姫路市などに 住んでいます。
交流会では 生活に 必要な 日本語を 勉強しています。また、中国の将棋や 卓球、太極拳、広場踊り、ヤンゴ踊りなどを しています。 中国の 文化に 関係のあることを しています。
また、神戸まつりなどの まつりに 参加することも あります。大学生や 子どもたちと 一緒に 広場踊りや 太極拳を することも あります。
帰国者の 人たちは 日本と 中国で たくさんの たいへんな ことが ありました。最近は、年を とって、一人で 生活していたり、病気になったり、介護が 必要になったり、いろいろ 大変なことが あります。でも、交流会では 笑顔で 自由に 活動しています。
日本語教室
生活の 役に立つ 日本語や 介護、病院についての 日本語を 勉強します。また、季節や 日本の 文化に ついても 勉強します。楽しく 勉強しています。
下の 写真を とった時は「防災」(地震などの 災害から 身を 守ること)について 勉強していました。ボランティアの 先生が、非常持ち出し袋(災害の ときに もっていくための 袋)を見せて 説明してくれました。帰国者の 皆さんは 質問を たくさん しました。興味を もって 勉強しました。
また、ある時は、神戸の 街について 勉強しました。帰国者の 皆さんが 住んでいる ところが どこかを 確認したり、近くの場所の 名前や 駅の 名前を 確認したり しました。
太極拳
日本語の あとは 太極拳を 練習します。太極拳が 上手な 人が 先生になって 教えます。ほかの 人は 先生から 学びます。みんなで 先生の 動きを 真似しながら がんばって 練習しています。
- 参加している 人の 話
太極拳は 中国の 大切な 文化の 一つです。太極拳は 武術(闘う 技)の 一つです。また 一つの 芸術でも あります。自由な 動きで 心も 体も 健康になります。
二十四式太極拳という 太極拳の 種類が あります。簡単なので 中国では みんな 知っています。太極拳は とても ゆっくり 動きます。いつも 忙しい人に とても 良いです。長く 続く 病気を もっている人にも とても 良いです。毎日 少しの 時間でも 太極拳を すると 体が 疲れないです。また、体の 緊張が なくなります。それは、 みんなにとって とても 必要です。
毎日 続けて 太極拳を することは、お年寄りが 体を 強くして、病気に ならない ために とても 役に 立ちます。太極拳は、ゆっくり 静かに 動きます。お年寄りは、強い 運動が できないので、太極拳は とても 合っています。
(一世配偶者 Rさん)
広場踊り
中国では 朝や 夕方に 公園に 人が 集まり、いろいろな 音楽に 合わせて 踊っています。交流会でも 広場踊りは 人気です。みんなで 一緒に 踊る 様子は とても 元気です。年を 感じさせません。
秧歌(ヤンゴ踊り)
ヤンゴ踊りは 中国の 村で 昔から 伝わる 踊りです。チャルメラや 太鼓という 楽器の 演奏に 合わせて、踊ります。たくさんの 色の 民族の 服を 着て、 扇子を 振りながら ゆっくり 歩きます。それは、帰国者の 人たちが 中国で 練習して 身につけた 踊りです。 中国と 日本の 戦争という 特別な 歴史の 中で 身につけた 芸術です。神戸まつりや 文化祭などで 発表 しています。
- 参加している 人の 話
「神戸まつりの 新しい 星」
2019年5月19日に あった 第49回神戸まつりの パレードで、私たちの 発表は とても 目立ちました。賑やかな 中国東北の ヤンゴ踊りを 発表しました。 中国の神話に 出てくる 孫悟空や 猪八戒の 姿も ありました。また、中国の 船や、ロバ、花かごを もって 踊る 姿も ありました。中国東北の 華やかな ヤンゴ踊りは 銅鑼(楽器の名前)の 音と チャルメラの 演奏で とても 賑やかでした。たくさんの 人が 見て 拍手して くれました。私は、神戸定住外国人支援センターの 中国帰国者新長田交流会、神戸ヤンゴ隊、神戸チャイナドレス隊を 誇りに 感じました。私たちが 神戸まつりに 出ることで、神戸まつりは より 国際的に なりました。中国文化を たくさんの 人に 伝えられました。私たちは 本当に 神戸まつりで 輝く「新しい 星」でした。
まつりの 日は、神戸定住外国人支援センターの 理事長が スタッフと 一緒に 来てくれました。兵庫県残留孤児支援会、帰国者会、神戸中国帰国者日本語教育ボランティア協会などの 先生も 見に来てくれました。また、帰国者の 家族も たくさん 来てくれました。(私の 娘と 孫も 大阪から 見に来てくれました)この 応援は とても 嬉しかったです。本当に 発表は 良かったです。
しかし、嬉しいこと だけでなく、心配な ことも あります。今、私たちの ヤンゴ隊に 参加している 帰国者は みんな 年を とりました。体の 調子も 悪いです。みんな だいたい70歳くらいです。私は、若い 人に ヤンゴ隊の 跡を 継いでほしいと 思います。ヤンゴ隊が これからも 神戸まつりに 出て、神戸の 人に 中国の 文化を 伝えてほしいです。これは、私たち 帰国者 みんなの 願いです。
(帰国者一世:Hさん)
コロナに なってから、たくさんの 人が 交流会に 参加できなく なりました。前は 30人、40人だった 人が、今は7人か8人です。交流会では、コロナが あるので できることが 少ないです。中国の お正月や 敬老の日に みんなで 中国の料理を 食べたり カラオケをしたり できません。でも、交流会に 来たい 人が いるので、できることを しています。
交流会に 参加できない 人は、家で 長い時間を 過ごしています。日本語を 話すことや 友達と 話すことが 減りました。日本語を 話したり 友達と 話したり することは 大切です。だから、私たちは 中国の SNS「WeChat」の ビデオ通話で オンライン教室を 始めました。オンライン教室に ついて 次の記事で 紹介します。