多文化ひろめ隊の派遣を行いました。2021.12.16

ふたば国際プラザでは、外国にルーツをもつ方々に各国・地域の紹介を行う講師「多文化ひろめ隊」となって頂き市内の児童館・学童保育コーナーに派遣する国際理解事業の秋季派遣を11月に行いました。今回は神戸市内の7館に対し、留学生や子育てをしている方、会社を経営している方など14(8か国・地域)の講師を派遣しました。

派遣の前には、ふたば国際プラザで「多文化ひろめ隊養成講座」を行い、小学生の子どもに対してどのような発表の仕方をすれば良いのか研修を行いました。具体的には難しい語彙を使わない、漢字にはふりがなをふるといった基本的なことから、遊びや母語でのあいさつ、写真や動画を取り入れるなどの工夫をすると子どもたちが興味を持ってくれるといったアドバイスを行いました。また、以前にも児童館に行ったことのある人には体験を共有してもらいました。実際に使用したパワーポイントの資料をもとにうまくいった点やいかなかった点を発表しあい、皆で参考にしました。その後、前回の事業実施時に児童館から頂いたフィードバックも共有し、講師が感じたことと、児童館の方が感じていたこととの共通点や違うところも確認しました。

今回11月に実施した秋事業においても、児童館からいろいろなフィードバックを頂きました。「子どもたちが興味津々で、くぎ付けになって聞いていました」「行事の最初から最後まで講師の方が明るく楽しい雰囲気づくりをしてくださった」「講師が子どもたちの興味を引き出すために声の大きさや表情を工夫したり、一人ひとりの頑張りをほめて下さったりしたのが伝わりました」などの声がありました。一方で、講師がうまく話すことができたと思っていても、児童館から見れば「説明が長すぎて子どもが座っていられなくなった」や「人口や面積の話は低学年には分からない」などの指摘や「打ち合わせを欠席した講師との意思疎通がうまくいかなかった」「道に迷って講師が遅刻してしまった」などの話もありました。当日の発表だけでなく、講師と児童館の事前のコミュニケーションも大切です。

この事業に参加する児童館はだんだん多くなっており、多くの方が多文化理解に関心をもっていることが分かります。また児童館に来ている子どもの中にも外国にルーツをもつ子どもがおり、一例では「中国のじゃんけんを講師が紹介した時に、中国にルーツをもつ子が得意そうに前で一緒にじゃんけんをした」という話も聞きました。お互いに理解し尊重できる関係性を作るきっかけをこれからも作っていきたいです。