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【活動報告】「居場所を失った人への緊急活動応援助成」第9回

掲載日:2026.03.02

 20244月から20253月までの1年間、赤い羽根ポスト・コロナ(新型感染症)社会に向けた福祉活動応援キャンペーン「居場所を失った人への緊急活動応援助成」第9回を受け、活動を行いました。活動テーマは「外国ルーツの子ども・若者の孤立や自己否定感を回復するための「できない」を「できる」に変える経験づくり及び不可視化された当事者を包摂するための「入口の整備」事業」でした。 

 外国にルーツをもつ子どもはますます増加していますが、学校内外で安心して学び、仲間をつくれる場はいまだに多くありません。また、あったとしてもそこにたどりつく難しさが指摘されています。そこで本助成では、入口の整備として学習教室の開設と、そこにたどり着くまでの情報提供の工夫を行いました。

 教室とは、外国にルーツをもつ子どもが多く居住する神戸市中央区での学習教室、ダイレクト生やほっとする場を求める高校生のフリースペース&カフェです。情報提供の経路としてSNSのほか、行政やエスニック食材店などへの広報活動を行いました。結果、日本語の指導員が保護者に案内する、学校から児童生徒へ案内する、コミュニティ内での情報伝達などの道筋ができました。

 学習の場だけでなく承認を得る機会として、地域で活動する場を創出しました。普段エスニックコミュニティや学校等の狭い社会関係に限定されがちな外国にルーツをもつ子ども・若者が地域で活躍し「できる」を経験する場となりました。

 入口として設置した元町教室では、20名近い小中学生が学ぶようになり、高校生向けフリースペースも定期利用する生徒が複数名つながってくれました。0から始めた教室でこれだけ利用があったことは、ニーズの高さを表しています。

 外国にルーツをもつ子ども・若者は複言語複文化を有しているにもかかわらず、それが日本社会で肯定的に捉えられることは未だ少なく、葛藤を抱えやすいです。しかし、本事業で地域のイベントを手伝う、自分の文化を生かして活動ができたことは、子ども・若者が自分たちの文化は異質なものと斥けられるばかりのものではなく、唯一無二の力であることを実感する機会になりました。

 本助成金をいただき、新たなニーズに柔軟に対応することができました。皆さまのご寄付によるものです。感謝申し上げます。今後も家庭の事情で学習の機会から子どもたちが漏れてしまうことがないよう、子ども・若者のニーズを社会に伝え関係者の協力を得ながら、支援体制を維持していきたいです。