熱中症について
2022.09.24
熱中症は、気温が高く、湿度が高いところ、風が弱い・日差しが強いところで起こることが多く、炎天下の屋外だけでなく、屋内でも熱中症は起こります。今回は、熱中症とは何か、熱中症になった時の対処法、熱中症の予防法について紹介していきます。
熱中症
熱中症になると、熱けいれん、熱疲労、熱射病、熱失神という症状が起こります。これらの症状について、一つずつ見ていきましょう。
- 熱失神
熱失神とは、他の三つの症状と違い、発熱しません。暑さによって体温を下げるために血管が広がり、血圧が低下し、脳への血流が減少することで起こります。症状は、めまいや立ちくらみ、頻脈、呼吸数増加、失神などが挙げられます。身体の表面は熱くなりますが、体内は平熱で体温は上がりません。
- 熱けいれん
熱けいれんは、大量の汗をかき、塩分が含まれない飲み物だけを飲んだ時におこります。
汗をかくと水分とともに塩分(ナトリウム)も失われます。塩分が含まれない飲み物しか飲まないと、体内の塩分濃度が薄まります。それにより、筋肉痛や手足のつり、こむらがえりといった症状が起こります。
- 熱疲労
熱疲労は、たくさん汗をかき、水分と塩分の補給が追い付かないで脱水状態になることで起こります。脱水症状になるとだんだんと汗が出なくなり体内に熱がたまり体温が上がっていきます。また、脱水によって体内の水分量が減少すると循環する血液量が減ります。これによって臓器機能が低下し、吐き気や食欲不振などの胃腸症状や疲労感、頭痛など様々な症状が起こります。
- 熱射病
熱射病は、汗をかいて体温を下げることができず、体温が高温になり、脳の働きが減少し、体温調整ができなくなることで起こります。発汗はなく肌の表面はさらっとしています。熱射病になると意識低下障害や異常行動、過呼吸や全身けいれんなどの症状が起こります。全身の臓器に障害が起き、治療が遅れると脳障害が残ったり、最悪の場合死に至ることもあります。
熱中症の対処法
熱中症になったら、何よりもまず体を冷やしましょう。
氷を入れたビニール袋、氷のう、保冷材などで首元、わきの下、足の付け根を冷やすと効果的です。
また、必ず塩分の入った水、スポーツドリンクで水分補給をするようにしましょう。
熱中症を予防するために
熱中症を予防するために室内と屋外でできることを紹介します。
まず、室内では以下のことを心がけましょう。
- 扇風機やエアコンで温度を調節
- 遮光カーテン、すだれ、打ち水を利用
- 室温をこまめに確認
屋外では以下のことを意識しましょう。
- 日傘や帽子の着用
- 日陰の利用、こまめな休憩
- 天気のよい日は、日中の外出をできるだけ控える
からだの蓄熱を避けるためには以下のことが効果的です
- 通気性のよい、吸湿性・速乾性のある衣服を着用する
- 保冷剤、氷、冷たいタオルなどで、からだを冷やす
室内でも屋外でもこまめに水分・塩分補給をするようにしましょう
- こちらの記事もご覧ください
「暑さのしのぎ方」https://social-b.net/baiyu/atsusa0903/
「こんな時どうする?119番と110番」https://social-b.net/baiyu/sos20220316jp/
「これでもう大丈夫!問診票の書き方のポイント3つ」
https://social-b.net/baiyu/medicalquestionnaire20221126jp/
- もっと詳しいことや他のことが知りたい場合は、「質問箱」から質問してください。